私の仲の良い友人に”障害者”にあたる弟さんがいるんですが、たまたま弟さんの障がいについて話題になったことがありました。小さい頃はたまに遊んだこともあってとても親近感があります。
会話のなかで、私は前向きに頑張って仕事をしているらしい友人の弟さんことを『障がい者』とストレートに言ってもよいのか気になったことがありました。
そのときは『障がいがあるけれども』のような言い回しを使うことが多かったんですけれども、何か別の言い方が無いのか!ずっと気になっておりましたのでポジティブな言い方にスポットを当ててまとめてみました。
✔障害者のポジティブな言い方をご紹介していきます
✔障害者の様々な言い方をみていきます
障害者のポジティブな言い方とは!
ここからは障がい者のポジティブな言い方で認知されてきつつあるものをご紹介していきましょう👍
少なくても”障害者”という言い方に何か感じて、できるかぎり配慮した言葉にできないかと考えられたものとなります。
※人によって捉え方が異なるものがあるかもしれませんがご了承くださいませ🙇🏻
チャレンジド
“チャレンジド”とは『神様により与えられた困難に挑戦するもの』という意味を込めて障がい者をポジティブに表現した言い方が語源とされております。発祥はアメリカ。これを社会福祉法人プロップ・ステーションさんが日本で浸透してほしいと提唱しております。
この言葉を提案している団体はなぜ『チャレンジド』と選んでいるのか説明した文章に触れたいとおもいますね。
「チャレンジド」という言葉も、残念ながら日本語に訳すことができません。なぜなら日本の文化は、障がいのある人を、まだまだ可哀想とか、気の毒という視線で見てしまい、可哀想な人に何かをしてあげることを「福祉」と考えているからです。
私たちは「弱者に何かをしてあげることではなく、弱者を、弱者で無くして行くプロセスを福祉と呼びたい」と考えています。それが、私たちが「チャレンジド」という呼称を提唱する大きな理由です。
引用元:『社会福祉法人 プロップ・ステーション HP 「チャレンジド」という言葉について』より
『チャレンジド』の概念を日本語で表現する言葉が思い当たらないのね💦
たしかに言語が違えば同じ意味でもニュアンスが異なることも
障がいがある人
『障がいがある人』は徐々に浸透しつつある「障害者」のポジティブな表現となります。
『障がいがある人』と表現するに至ったポイントは以下の2つの考え。どのようなことを意識している立場なのでしょうか、ポイントを中心に見ていきましょう。
②健常者と障がい者という区別を感じさせない言い方にしたい
それぞれ少し詳しくみていきましょう👍
まず①についてですが、障害者の「害」ニュアンスに疑問を感じております。「害」という漢字はマイナスなイメージが強い言葉のため、「障害者が社会で必要ないの?」と受け取ることもできます。ですので、害をもちいた表記はやめて「がい」としましょうといった考えとなります。
次に②について、障害者と対比的に用いられるのが健常者の表現となるため両者の対比構造を助長する表現ではないかとの考え。つまり、障害者ではない表現にしたいんです。
健常者と障がい者を区別しない言い方をしたいと考えた時に、「単なる障がいがある人」という言い回しは、「個性がある同じ人であるよ」との立場を第一に考えているためにポジティブに感じられそうです。平たく言えば、「〇〇の特徴がある人」と同じようなニュアンスで解釈できそうです。
〇〇さん
そもそも障害者を配慮しすぎた言い方はほとんど健常者や障がい者と区別することになるのではという見方。
障害者手帳など障害者等級などと表記されているものはありますが、明らかに両者を区別するときに用いるため、名前を優先すべきとなります。
ということで、障がい者でと健常者ではなく「〇〇さん」というのが障害者のポジティブな言い方になるのでは!
「障がい者」そのもの自体の言い方を表していないんですけど・・・と反論がくるかと思いますが、障がい者と健常者を区別すること自体が多様性を認めてないとの立場です。
他にはどのような言い方があるのか集めてみた
うん!個人的にはここまでの言い方でも色んなことを考えるきっかけになりました。ですけれども、まだまだ言い方があるんではないかと思ってます。
少し角度を変えて障害者を表す言い回しに関して調べてみた結果をご紹介させて頂きたいとおもいます👍
類語
現状ではポジティブに関わらず以下のような類語が挙げられそうです。
- ハンディキャップがある人
- 体が不自由な人
- 変わったところがある
- 機能不全者
- 少数民族
- 体の自由がきかない etc
調べてみますと意味を連想する言葉を含めますと他にも様々言い方があるようです。ただし、漢字で表現するほどマイナスな言葉が強調されるイメージを受けました。
芸術
障がいある人の作品を見ることができる展覧会があるのをご存じでしょうか?そうした展覧会での作品をあらわす表現から障がい者の言い方を見てみましょう。
賛否両論あるものがありますが、国内では障がいの展覧会や作品のことを以下のように表現されることがあります。
- アール・ブリュット
- エイブル・アート
- アウトサイダー・アート
- パラーアート
- ボーダーレス・アート etc
このなかで障がいの展覧会に比較的使われるのが多いのはアール・ブリュットであります。ですが、健常者と障がい者を区別する要素が残っている「アウトサイダー・アート」「エイブル・アート」がいまだに使われているのが現状です。
英語
英語での表現も参考になるので知っておきましょう!意外と普段使っている言葉もあるかもしれないですね。
●disabled
英語圏ではよく使われる言い方であります。けれども、差別的なニュアンスを含んでいると取られることも。そうしたときには physically challenged と表現した方がいいとされます。
●handicap
スポーツで使われることもあり認知度は比較的高め。障がいがある人に用いるときには相手に伝えても大丈夫か確認しましょう。
●challenged
冒頭でご紹介しましたチェレンジドの起源となる言葉であります。challenged sports 障がい者スポーツと表現されることがあります。
障がい者のポジティブな言い方の個人的意見
先に個人的な意見としては、、
相手に応じて「障がいがある人」や「●●が苦手」、「〇〇さん」を選ぶのがよいとの立場でおります。
チャレンジドについては、語源の考え方はとてもよいとは感じておりますが、2点思うことがあります。
1つ目は、言葉としてスッと入ってくるかというのは別では?と感じてしまいました。もちろん感覚的なところもありますが、障がい者のように表記としてだけみるならいいのだけれども、実際に会話のなかで使えるのかどうかに関しては少々難しいと感じてしまうんですよね。
といいますのは、会話のなかで「チャレンジド」を用いた際、単語ひとことで表現するときつくイメージが思い浮かんでしまったからであります。おろらく「人に重きを置いた言葉」として連想しにくからではないかとおもいます。どちらかといえば、特徴に目が向いてしまいます。
2つ目には、その言葉を提唱したアメリカはどうなっているの?と気になる方も出てくるとおもうんですよね。
で、肝心のアメリカでは結局のところ賛否両論。気を遣った表現程度のニュアンスがありますが、遠回しではと落ち着いております。
その辺りを踏まえて、考えますとチャレンジドを用いるときにはまだまだ丁寧な説明が必要になりそうです。
最後に
知り合いの方で統合失調症になった方がいたのですが、障害手帳を持っていると最近耳にして驚いてしまったんですよね🤔
障がいがある人は程度によって等級が分かれておりますが、一見すると全くわからない方も。でも、その人は「障がい者手帳をもっているけど障がい者という言葉に対しては何も思わないよ~!普段障がい者と言われることもないからね」とのこと。
結局、人によって受け取り方が異なることになりそうですが、周りにいる私たちの方が過剰に気になっているのでしょうか?
そのようなことを考えつつもチェレンジドの考え方は広まってほしいと感じております。