料理などをしている人は、料理酒がないときに少量の日本酒で代用したことがある人もいるのではないでしょうか。
ただ、日本は酒と一括りにしても清酒、日本酒、料理酒といったものがありますが、どのような違いがあるのでしょうか。そこで今回は、清酒と日本酒、料理酒の違いやマッコリと泡盛と日本酒の違いについても紹介します。
清酒と日本酒や料理酒の違いは?
清酒と日本酒や料理酒と3種類あると思っている人も多いのではないでしょうか。
実は清酒と日本酒は全く同じもので、法律用語か日常用語の違いしかありません。
では、清酒・日本酒と料理酒にはどのような違いがあるのでしょうか。
用途
清酒・日本酒と料理酒は同じ酒という漢字が使われていますが、用途が異なります。
清酒・日本酒は飲料用ですが、料理酒は名前からも分かるとおり料理用です。そのため、清酒・日本酒は飲むことができますが、料理酒は飲めません。
ただ、料理に使われているので料理酒も全く飲めないわけではないですが、用途が違うので美味しくはないと思われます。
酒税法
清酒・日本酒は飲料用のお酒であるので酒税法が適用されてしまいます。しかし、料理酒は酒と書かれていますが、飲むわけではないので酒税法は適用されないのでしょうか。
料理酒は清酒・日本酒とは違い酒税法が適用されません。料理酒のラベルには醸造調味料や発酵調味料と印されています。そのため、料理酒は商品に分類されるので、酒税法の対象にはなりません。
成分
飲料用である清酒・日本酒は米や米麹、水などが原料となっています。そんな清酒・日本酒はそれぞれのバランスによって味、キレなどが変化してくるので、余計なものは入っていません。
一方で、料理用である料理酒は清酒に食塩、甘味料、酸味料といったものが加えられています。料理酒は料理にコクや旨味を加えるためのものなので、そういったものが原料として使われています。
清酒・日本酒と料理酒はどちらも料理に使える?
飲料用である清酒・日本酒ですが、実は料理酒とは違った役割で料理に利用できることをご存知でしょうか。
清酒・日本酒では料理酒とは違った効果があり、使い分けることでより美味しい料理を作ることができます。
それでは、清酒・日本酒と料理酒の使い分け方を詳しくみていきましょう。
清酒・日本酒
清酒・日本酒はアルコール度数も高く、料理酒とは違って調味料などが入っていないのが特徴です。
そのため、清酒・日本酒は食材の旨味などを活かした料理やお肉、お魚など臭みのある食材の時に使うのが良いとされています。
特に、煮付けや酒蒸しのように食材の味が感じられ、臭み抜きしたいときに使うようにしましょう。
また、レシピなどに書かれている酒は清酒・日本酒を指していることが多いので、注意が必要です。
料理酒
料理酒も清酒・日本酒ほどではないですが、アルコールが含まれているので、お肉やお魚などの臭み抜きとして使うことはできます。ただ、料理酒には塩などの成分が含まれているので、入れすぎてしまうと、塩辛くなってしまうことも多いです。
また、料理酒には調味料が含まれているので、濃い味付けの料理の時に使うのが良いとされています。照り焼きや煮物などに使うと、コクがあって味わい深くなります。
マッコリと泡盛と日本酒の違いも紹介!
日本酒といえば、海外からは日本酒Sakeというイメージがあります。
日本にも地方によって有名な地酒が多くあり、その中でも有名なのが沖縄県の泡盛ではないでしょうか。
また、近年は韓国文化が多く入っていて、様々な所でマッコリを目にする機会も増えたと思います。
マッコリも泡盛も日本酒も世界的にも知られているアルコールだと思いますが、どのような違いがあるのでしょうか。
それでは、マッコリと泡盛、日本酒の違いを詳しくみていきましょう。
マッコリ
韓国の国民的なお酒であるマッコリですが、原料には米や麦、小麦、芋、とうもろこしなどが使われており、それらをヌルクと呼ばれる韓国独自の麹を使って発酵させていきます。
そして、マッコリはろ過せず、そのまま飲むので白く濁った色をしているのが特徴です。
マッコリのアルコールは6%から8%と低めになっていて、ほのかな甘み、酸味、乳酸菌のまろやかさなどを感じることができます。
マッコリは冷やして、よく振ってから飲むことが多いです。
マッコリは健康にも良いとされ、アルコール度数が低く飲みやすくなっています。
泡盛
泡盛は沖縄県を代表する焼酎で、原料にはタイ米(インディカ米)や黒麹菌などが使われています。
そして、泡盛の製法は全量麹仕込みと呼ばれるもので、米全体に麹をつけて発酵させます。そこから、発酵後に単式蒸留と呼ばれる焼酎と同様の蒸留酒を使って造り、完成となるそうです。
泡盛のアルコール度数は25〜30%とかなり、原酒は40%以上とも言われています。アルコール度数が高い泡盛ですが、黒麹由来の深いコクと香ばしい風味があり、長期熟成させることでまろやかさが増すそうです。
日本酒
日本が世界誇る酒である日本酒は、原料に米(主に日本のうるち米)や米麹、水が使われています。そして日本酒の製法は蒸した米に米麹を加え、酵母を利用して並行複発酵をさせていき、発酵後、搾って透明な液体を抽出したものが日本酒になるそうです。
ちなみに、日本酒のアルコール度数は13〜16%なっており、米の旨味、甘みや酸味が調和した柔らかい味わいになっています。
また、日本酒は冷やでも熱燗でも楽しめるのが特徴ですが、温かいものはかなりアルコールがきつく感じられてしまうかもしれません。
飲みやすいのはマッコリ!
マッコリは泡盛と日本酒に比べると、かなりアルコール度数が低いです。また、マッコリにはほのかな甘さなどが感じられますが、泡盛と日本酒は辛く感じられるのではないでしょうか。
ただ、日本酒などはスッキリとした味わいなので、食事中には適しているかもしれません。
また、泡盛は日本のお酒の中でも度数が高く、地域性が色濃く反映されたものでもあるので、興味がある人は飲んでみましょう。
まとめ
今回は清酒と日本酒、料理酒の違いやマッコリと泡盛と日本酒の違いについても紹介しました。
清酒と日本酒は同じものですが、料理酒は料理用でもあるので大きな違いがあります。
また、マッコリと泡盛、日本酒は製造、原料、味、アルコール度数が全て違うので、飲み比べを行なってみると面白いのではないでしょうか。
泡盛と日本酒はアルコール度数が高くなっているので、注意しましょう。