読唇術は音が聞こえない環境下でも唇の動きから言っていることを理解するという術です。
しかし、全ての人が読唇術を習得しているわけではなく、特別な方法で学ぶことができます。読唇術は聴覚に障害を持った人でも手話を使うことなく、コミュニケーションをはかれる方法ですが、どのように身に付けることができるのでしょうか。
また、人の口の動きの読み方も気になりますよね。
そこで今回は、読唇術の身に付け方や口の動きの読み方などを徹底解説していきたいと思います。
読唇術の身につけ方は?
読唇術の起源は古代ギリシャや古代ローマの時代にさかのぼると言われており、19世紀には正式な教育プログラムに発展したとも言われています。
聴覚に障害を持つ人にとっては、読唇術は重要なコミュニケーションツールとなりますが、どのようにしたら身に付けることができるのでしょうか。
読唇術の練習方法はこのようなものがあるとされています。
- 挨拶などの簡単な言葉から練習する
- 注意深く口の動きを観察する
- 鏡を用いる
それでは、読唇術の練習方法を1つずつ解説していきたいと思います。
挨拶などの簡単な言葉から練習する
ドラマや映画の世界のようにいきなり長文を読唇術で理解することがとても難しいので、「ありがとう」や「おはよう」といった簡単な言葉から練習するようにしましょう。
読唇術を見つける上で、重要となるのは発音と口の動きをしっかりと理解することです。そのためには、挨拶などの簡単な言葉から練習していき、ドラマや映画などを音無しで見ることも有効な方法とされています。
音無しで映像を見るときには、口の動きに注目するようにしましょう。
注意深く顔全体の動きを観察する
読唇術を取得するためには注意深く顔全体の動きを観察し、判断する観察力も重要となってきます。
言葉の中には口の動きだけで判断することが難しいものがあり、そういった時には顔全体を見ることで区別することができます。また、顔の表情からも話している内容を推測することも可能です。
なので、読唇術を身に付けたいという人は、人が話しているときは顔全体を注意深く観察してみましょう。
鏡を用いる
鏡を用いることで口や顔の動きを把握することができ、読唇術を習得するための一歩となります。
「い」と「に」といったように同じような口の動きをする言葉があるので、鏡を見ながら発することで些細な違いを見つけることが可能です。
また、録音した声などに合わせて鏡の前で口を動かすことで、どこの部分が動いて発しているのかも確認することができます。
読唇術・口の動きの読み方を解説
読唇術というと、口の動きを読むことで理解できると思われがちですが、他の部位をみることも大切になってきます。
例えば、「あ」と「か」は口の動きは似ていますが、喉仏の動きに注目することで区別することが可能です。他にも舌の位置や動きなどでも区別することができるので注目するようにしましょう。
読唇術で把握できるのはどのくらい?
ドラマや映画では、遠くから口の動きだけで会話の内容を完璧に読み取り、スラスラと理解していますが、現実ではそうはいきません。
視覚的に得られる情報は限定的であり、同じような口の動きもあるので、どれだけ読唇術を習得している人でも30%から40%くらいしか読み取ることができないと言われています。
もし、読唇術を使う人が周りにいたら、なるべく大きく、ゆっくりと口を動かすようにしましょう。
まとめ
今回は読唇術の身に付け方や口の動きの読み方などを解説してきました。
読唇術を身に付けるためには、まずは挨拶などの簡単な言葉から練習していき、口の動きを注意深く観察、鏡の前で確認することなどが大切になってきます。
日本語は「ぱ」や「ば」のように破裂音があるため、口の動きだけでは判断することが難しいので、喉仏や舌の位置といった部位を観察することも大切です。
読唇術は会話を100%読み取ることができるものではありませんが、耳が聞こえない人にとっては重要なツールになっています。