この時期になりますと「あっ!梅雨があけたのかな・・」と天気予報をみなくても梅雨明けがわかるような晴天になります。長く続いた梅雨ともお別れです。いよいよ本格的な夏のおとずれです。
皆様は、じめじめとした梅雨からギラギラの夏へと移り変わる梅雨明け後の天候はお好きでしょうか❓
さて、暑中見舞いを書く機会がおおいのもこの時期ですが、手紙やはがきには欠かせない時候の挨拶として今回は「盛夏の候」についてを特集していきましょうか⁉
「~の候」のような時候の挨拶は漢文調であるためになかなかイメージしにくいところがありまして、私自身もそうだったのですが、社会人になり仕事でも手紙を数年かいておりますと今では「時候の挨拶」を当たり前のように使うことができております。
メッセージ部室長(自称)の私としましては、管轄の時候の挨拶にまつわることに関しては、この記事のように1つ1つの言葉に注目している記事がもっと前からあればよかったのにと言われるようにわかりやすい特集をめざしております。
ぜひとも「盛夏の候」を検討している方にお役に立てれば幸いです!それでは、「盛夏の候」についてまずは意味や時期についてから見ていきましょう👍
基本的な意味
盛夏の候
読み方 :せいかのこう
意味 :梅雨明け後の本格的な夏のこの頃。夏のうだるような暑さを感じる季節。
※時候の挨拶でもちいる
いつからいつまで
となります。梅雨明け後の時期は比較的イメージしやすいと思いますが、では「8月上旬頃と書いてはいるもののいつまでっていうのは何を根拠にしているの❓」という声がきこえてきそうですね。
このあたりは考察することになりますが、ヒントは2つあります。
いつまでを判断する2つのポイント
❶旧暦の「春・夏・秋・冬」
「~の候」時候の挨拶では旧暦の春・夏・秋・冬の時期がもちいられており、現在の季節感と少しズレがあります。旧暦を基準としましたら、夏は8月7日頃までとなり、8月8日頃からは秋とされます。
ですので盛夏は、小暑と大暑の頃とされる見方が強いことになります。もちろん梅雨が明けた後になります。わかりやすいように旧暦であらわされる夏・秋の時期をイメージしやすい図をもってきました。よければ参照してください。
❷暑中見舞い
こちらも旧暦を「盛夏」という言葉の意味にも関連することではありますが、盛夏という意味に改めて触れますと下記のようにあらわされております。
夏の、一番暑い時期。まなつ。
引用元:Oxford Languages
夏の一番暑い時期には暑中見舞いを出しますよね。ちなみにこちらも旧暦があらわす期間である二十四節気と密接にかかわっております。暑中見舞いの暑中というのは二十四節気の小暑と大暑をさします。
旧暦(二十四節気)の秋を迎えると残暑見舞いといわれることになります。参考までに暑中見舞いは梅雨明けから立秋を迎えるまでに送るのがマナーとされております。
盛夏の時期に行われるもの
ここからは旧暦に関するものではなく、7月中旬頃~8月上旬頃に実際のイベントや梅雨明けの時期についてみていきましょう。
季節感をあらわすもの
◇見舞う◇
夏ですと暑中見舞いが代表例です。由来としては「見廻う」とかいて見まわることから挨拶に行くことをさしていましたが、訪ねることができない場合に贈り物をすることにも用いられるようになりました。
◇イベント◇
・天神祭り 7/24~25頃
・ねぶた祭り8/2~8/7頃
梅雨明け時期の推移
例年ばらつきがあります。関東甲信越ですと7月中旬前後に梅雨明けが行われることが多いですが、8月に入ることもありますので、実際の天候を天気予報で確認したほうがよさそうです。
例文~書き出し~
書き出しの構成について
・頭語➡・時候の挨拶➡・安否の挨拶or・感謝の挨拶or・慶賀の挨拶・ご無沙汰のお詫び
頭語が「拝啓」の場合は結びに「敬具」がセットになります。
※見やすさの関係で横書きのたとえを表しておりますが、「~の候」を用いるような改まった形式では縦書きが中心です。予めご了承ください。
「盛夏の候」をもちいた~書き出し~
●拝啓 盛夏の候、ますますご清祥のこととお慶びび申し上げます。
●拝啓 盛夏の候、貴社におかれましてはご清栄のことと存じ上げます。
●拝啓 盛夏の候、皆様におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。
●拝啓 晴天がつづく盛夏の候、相変わらずご壮健でしょうか。ご自愛のほどお祈り申し上げます。
「盛夏の候」に似た意味の~書き出し~
●本格的な夏を迎えたこの頃、皆様のいっそうのご健勝とご発展をお祈りいたしております。
●暑さが本格的になりましたが、皆様にはご健勝のことと存じます。
●八月になり日差しが強く照りつけるようになってまいりました。
いかがおしのぎでしょうか。
●入道雲がわき立つ盛夏の空に、にぎやかな子供の声が聞こえていますね。いかがお過ごしでしょうか。
最後に
さて、「盛夏の候」につきましてはここまでみてきましたが、いかがでしたでしょうか❓少しまとめながらふりかえりましょう。
まず用いられる時期を判断するうえで大切な事は、「~の候」の時候の挨拶では「春・夏・秋・冬」は旧暦を基準にされておりますので現在の季節感とは少しズレが生じることですね。「盛夏の候」は梅雨明け後から使うことになりますので、いつから用いるかはわかりやすいですが。いつまで使えるの?というのは旧暦の秋までとなります。
梅雨明けは天気予報で明確に梅雨があけと報道されますが、年によってかなりばらつきがあるためしっかりと確認したほうがよさそうです。「盛夏の候」を用いる時期だから必ずしも用いるのではなくお相手の地域や天候を参考にして判断してみるのが大切になってきます。
是非とも「盛夏の候」をうまく用いられるようお祈り申し上げます😊
※7月に用いる時候の挨拶をあれこれ記事にしておりますので合わせてチェックしてくださいね
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